Heavy Metal Army / Heavy Metal Army
メンバー
-----
中島優貴(Key)
宮永英一(Dr)
シンキ(G)
JJ こと John Joseph Patterson(Vo)
チェピート竹内(B)
収録曲
-----
1.Heavy Metal Army
2.Yes or No
3.Changeling
4.Retaliation
5.Rockin' Long Spell of Rain
6.Street Seller
7.That's Hammrabian Police
8.生命の鳳(いのちのとり)
メンバーを見ただけで予約する気になったアルバムです(笑)。
ちょっとあげてみましょう。
中島優貴(Key)●元カルメンマキ&Laff
JJ ことジョン・パターソン(Vo)●元マリナー
シンキ(G)●元コンディショングリーン
チェピート竹内(B)●元クリエイション
宮永英一(Dr)●元紫
ね、すんごいメンバーでしょ?
中島優貴って、名前だけは知ってましたが実際の音は聞いたことがなく、またクリエイションで知ってる曲といえば 「スピニングトウホールド」 だけ(笑)だったんですが、あとの 3 人の存在だけで、これは完全に買いです。
入荷の知らせと同時にレコード屋に横っ飛びで買いに行きました。
で、ジャケットを見たとたん…
んー げんなり… っていうのが、正直な感想ですかね(笑)
それで裏ジャケを見てさらにげんなり…
リーダー格の中島優貴がナチスみたいなかっこして、日本刀持ってます。
チビは迷彩服でヘルメット抱えてるし、チェピートは新宿あたりのフォークゲリラみたいだし、シンキは眼が飛んじゃってます。
「なんじゃ、こら…」
みたいな感じです。
そんな変な先入観を持って聞いてしまったからでしょうか?
音的には期待はずれ感が強かったです。
ライナーの曲目解説を読むと、う~ん… マンガじゃないんだからさぁ…
もっとも音楽もマンガもある意味、虚構の世界に成り立っている部分もあるわけで、要は心の琴線に響くか否か、ということですよね。
その意味ではこのアルバムはあまり響きませんでした。
紫ほど土臭いパワーがあるわけではなし、カルメンマキほど心をえぐらない。
もうこうなると完全に好みの問題です。
そもそも音楽って主観的なものですから、それでいいのでしょうが、期待が大きかっただけに、残念な気持ちも強かったです。
最近買ったアルバムで OKINAWA ROCKS という沖縄のハードロックミュージシャンたちのオムニバス CD があるんですが、この中に元コンディショングリーンの野獣(笑)・かっちゃん率いるかっちゃんバンドが参加してます。
Muqero という曲ですが、最初は様式美ハードロックかキャッチープログレみたいな、荘厳チックなシンセサイザーに始まり、かっちゃんのうめき声とか叫び声がフェードインしてきて、おまけに げぇっ~っぷ とかやってます(笑)。
そしてギターが んちゃっ んちゃっ と、レゲエみたいにリズムを刻み、
「あら、レゲエなのかしら…」
とか思ってますと、女性コーラスが ♪何とかかんとか、ふぅー! とかやってて、わけわかりません。
しかしこの曲には何か感じてしまうんですね。
静寂の中から少しずつ迫ってくる色のない情感のような、海岸に一人で立っていて、気が付いたら足元まで波が押し寄せていた、そんな感じなんですね。
洋楽ではフランク・ザッパの 「セント・アルフォンゾの朝食はパンケーキ/ファザー・オブリ・ビオン」 とか、そんなあたりに同様のパワーを感じるわけで、それはフレーズがどうとか、リズムがどーのこーの、ギターがかっこいいとか、そういった一次的に感情を直撃するものではなく、聞く側の内面にじんわり浸透してくるものです。
この Heavy Metal Army の場合、個々の音は非常にできあがった質の高いものでありながら、かっちゃんバンドの Muqero のような 【寄せてくる】 ものを感じないわけなんです。
別に「かっこだけのバンドだ」とか、「魂がこもってないんだよねー」みたいな、えらっそぉーなことを言うつもりは毫もないんですけどね。←ほんとです。
まぁそんな中でも、タイトルにもなっている Heavy Metal Army や、 Rockin' long spell of rain は佳作かと。
いやぁ~ 本当に音楽って難しいものです。
聞く側はいいですよね、気楽にいろんなこと言えて(^^;