ZureZure 日記

瑣末な日常を Zure た視線でやぶにらみ

唐朝楽隊 Tang Dynasty /唐朝楽隊 Tang Dynasty



メンバー
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丁武/Ding Wu (Vo,G)

劉義軍/Liu YiJun (G)

張炬/Zhang Ju (B)

趙年/Zhao Nian (Dr)



収録曲
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1.夢回唐朝/A Dream Return to Tang Dynasty

2.太陽/The Sun

3.九拍/Nine Fourth

4.天堂/Paradise

5.選択/Choice

6.飛翔鳥/Soaring Bird

7.世紀末之夢/Dream of the Doomsday

8.月夢/The Moon Hangs High

9.不要逃避/Don't Go Hiding

10.伝説/Legend

11.国際歌/International



知ってる人は知ってるけど、知らない人は全然知らない。

中国ロックって、そうした世界の最たるもののひとつでしょうね。

この唐朝はそうした中国ハードロックの代表的なバンドです。



私が初めて唐朝を聴いたのは出張先の香港のホテルでした。

何気なく MTV を見ていたら、重厚なサウンドに乗った中国語が…

初めて中国語ハードロックに触れた瞬間でした。



衝撃でした。

MTV に出演している若い兄ちゃんやお姉ちゃんたちがしゃべる、軽いノリの中国語も新鮮でしたが、唐朝を見た時は心底かっちょいい… と思いましたね。

特に曲間に京劇風のブレークが入った時は鳥肌たちました。

彼らの代表作である 「夢回唐朝(A Dream Return to Tang Dynasty)」 です。



唐王朝は言わずと知れた、 7 世紀に中国を統一した大王朝です。

玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスや遣唐使など、日本でもなじみの深い王朝ですよね。

この時代は中国文化が絢爛と咲き誇り、世界に冠たる大帝国であったころで、あの中国人が自信に満ちあふれていた時代に還ろう、という意図がバンド名の由来だと言われています。



ただ徒に単純な復古主義に走るのではなく 「夢回唐朝」 も歌詞を読んでみると、まるで一幅の漢詩を読むようです。

私の拙い語学力では、とても原文の意図を正確に翻訳することは出来ませんが、李白の世界に通じるものを感じます。



ライナーに書かれた一部を転記します。



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「如果 Ni(日本語にない漢字・二人称を指す)聴見了一種中国人的自信、那是因為他們做到了原来 Ni 以為只有西方人才做得到的事、是因為 Ni 同様也有対中国人的渇望」

「もしあなたが(このアルバムに)中国人の自信を聴いたなら、それはあなたが西洋人にしかできないと思っていたことを彼らが成し遂げたからであり、それは同じようにあなたが中国人に対して渇望していたことだからだ(訳責・kota)」
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アルバム収録曲自体は色々な味付けがなされています。

李白の世界を彷彿とさせる 「夢回唐朝」。

ウイグル族の民族楽器をフューチャーした 「太陽」。

この曲はもうひとつの唐朝の代表曲となってます。

またポップスポップスしちゃった 「天堂」 、がちがちハードロック、唐朝の初代ボーカリスト・斉秦の熱いボーカルが聴ける 「世紀末之夢」 などなど。



しかし何と言っても一番の聞き所は 「国際歌」 でしょう。

国際歌。

つまり International は共産革命の精神的鼓舞手段として聴覚に訴えかけた名曲です。



各国語に翻訳され、確か日本語訳では 「立て、飢えたる人よ」 で始まるのですが、あとは覚えてません(爆)。

唐朝はこの曲を豪快なハードロックに仕立てました。

原曲を知っている人が聞いたらきっとぶったまげるでしょうね(私もその一人でした)。

曲の後半からは重厚な混声合唱がかぶり、単純に勇気付けられてしまいます。



来日公演も行い、これからが大いに期待された唐朝でしたが、ベーシストの張炬を交通事故で失ってからは、精彩を欠くようになってしまいました。

彼らががんばっていたころは中国ロックの黎明期であり、まだまだその活動には大きな障壁がありました。

しかし改革開放がどんどん突き進む現在、彼らがもっと自由に、もっと闊達に音楽活動が出来るチャンスがあるのではないでしょうか。



復活を心から祈ってます。