ZureZure 日記

瑣末な日常を Zure た視線でやぶにらみ

駐輪場に咲いた花

私は毎朝、駅まで自転車を使ってます。

歩いていくと駅まで 15 分くらい、自転車だと 5 ~ 6 分でしょうか。

まぁ歩いてもいいんですけど、やっぱり朝の時間は貴重ですしね。

 

かなり古い自転車で、風雨にさらされた野ざらし状態ですのでもうボロボロです。

ブレーキとかチェーンが弾け飛んだことも一度や二度ではなく、その度に直してもらう自転車屋さんからは、

「もういいかげん新しいの買いなよ。安くしとくからさー」

と、はんば呆れ顔で言われます。

フレームが崩壊したら新しいの買おうと思ってます(爆)

で、駅までちゃりちゃり行った後は駐輪場に置いておきます。

よく駅前の光景でありがちな不法駐輪は、うちの駅の場合はほとんどありません。

田舎ですからみんな駅まで遠く、けっこうな人が自転車を使っているのですが、駅前には私営/公営を問わず、駐輪場がたくさんあるんです。

 

何回か駐輪場を変えました。

一番最初は、親切なおじさんとおばさんが自宅の庭を開放してやっているところで、 200 台ぐらいありそうな自転車の山の中から、ぴたりとその人の自転車を見分ける職人技を持ってます(笑)

そこの駐輪場が駅まで一番近く、その点は非常に良かったのですが何せ個人の家の一部なわけで、さすがに終電ごろになると鉄扉を閉じちゃうんですよね。

ですから飲んで終電で帰っても自転車に乗れず、フラフラと家まで歩いて帰んなきゃいけません。

んで、翌朝は早めに家を出て歩いていくと…

ちょっとめんどーなんだよねー わずかな時間って言っちゃえばそれまでなんだけどさー

んでね、やっぱり個人がやってるだけあって、ちょい高いんですわ… 預かり料。

ところがその駐輪場のすぐそばに、な、何かどっかの会社がやってる新駐輪場がオープンしちゃいまして、そこの売りが

 

「ゲート自動オープンで 24 時間利用可能」(笑)

 

まず利用者は備え付けの自販機でプリペイドカードを買います。

自転車を入れる時はセンサーが働いて自動でゲートが開きまして、誰でも中に入れます。

しかし出す時は、そのプリペイドカードを入れないと出口側のゲートが開かない仕組みなんですね。

「んじゃ、入り口から逆行しちゃえばいいぢゃん」

って言われそうですが、それは あまぁ~い(甘) ゲートが閉じるタイミングが絶妙で、絶対に途中ではさまれちゃうんですよ。

いったんはさまれたら最後、自転車と人間がフェンスと鉄製のゲートに押さえつけられ、えらいことになります。

しかも、このゲート。

よく壊れるんですわ…(怒)

同じ電車で帰ってきて、そこの駐輪場を使っている人同士が、よく何人かでゲートを押さえつけて自転車をひねり出してました。

 

私も何回かそーゆー経験があります。

一度など、その中にとぉ~ってもかわいいお姉ちゃんがいまして、もー 俺が俺が ってな感じでみんなでゲートを押さえつけてましたが、もちろんその中に私もいました(爆)

 

「故障の際はこちらにご連絡ください」

という張り紙がありますので、電話してみたら

「申し訳ございません。すぐに係りの者を向かわせます」

「い、今からって… あのー どちらから来られるんですか?」

「都内です」

ふざけんじゃねーよ。んじゃ、それまで待ってなきゃなんねーのかよ(`´#

んで、そこも 2 ヶ月ほど使っただけで解約。

 

今は公営の駐輪場を使ってます。

昼間はシルバー人材センターみたいなおじいちゃんたちが番をしてますが、夜になると誰もいなくなります。

もちろんゲートなんかもありません。

ですから自衛手段は絶対に必要なわけで、新しい自転車だとカギを 3 つぐらいつけてる人もいますね。

 

私の場合、んもー ぼろぼろの自転車なので、

「こんなの盗む奴もいねーだろ」

みたいにタカをくくってまして、カギをかけていませんでした。

もっとも、カギはさびついてしまい、渾身のパワーを込めないとかけられない、っつう事情もあるんですけどね。

 

さて、やっと本題です(爆)

飲んだくれて帰ってきた私は、いつものようにフラフラと駐輪場に入りました。んで、

(・ω・ ) アレ?

ない… 今朝置いた場所に自転車がありません。

 

「どっかに移動されちゃったかな…」

 

とりあえずひとまわりしてみましたが、やっぱりありません。

んで、 1 台 1 台、じっくりとはじっこから見てみました。

やっぱりない…

盗まれた…

くそおおおおおおおおお

あんなボロ盗まれるとは思いませんでしたヨ… でもまぁカギをかけてなかったわけだし、しょーがないっちゃぁ、しょーがないですね。

 

んで、女房に恐る恐る報告したら

「あらー あんなボロボロでガタガタで色もはげっちゃってるし、タイヤは擦り切れてるわ、カギはかかんないわ、おまけにハンドルはゆがんじゃってるし、サドルにはスーパーのレジ袋かけてある、あんな しょーもねー自転車盗むやつもいるのねー」

って、あのー そうなんですけどね、奥さん… あなたのダンナ様が毎日愛用していた自転車なのよ。

それをそこまで悪し様に言わんでもいーじゃないんですかね… しかもお前、そこまで細かく観察してるなら、新しいの買ってやろうとか、そーゆー気が起きないもんかねー

 

でも、

「んじゃ、今度の日曜日にでも子供たち連れて新しいの買ってきたら」

って言ってくれたので許す。

 

だが

「もちろんあなたのお小遣いでね」

とかぬかしやがったので んもー (犯)(嬲)(殺)(葬)(埋)(逃)(夜)(寝)(崇)(枕)(元)(立)(霊)(恨)(怖)(恐)(祓)(除)(悪)(霊)(退)(散)(俺)(若)(女)(再)(婚)(寿)(嬉)(人)(生)(満)(開) だ、誰か止めてください…

  

次の日

駅までの道をとぼとぼ歩いていくと、

「あ、あった…」

もうかなり駅まで近くなった線路際に、私のとっても素敵な、ブリリアントなドラえもんブルーの自転車は打ち捨てられていました。

もちろんスタンドなんか立てられておらず、そのまんま がっちゃぁ~ん と倒されています。

もー 思わずほお擦りしちゃいましたよ(笑)

 

それで自転車は、駐輪場まで引いていって、渾身の力を込めてさび付いたカギをかけ、会社に行きました。

んで、帰宅してから事の顛末を女房に話したのですが、その時に二人で組み立てた謎解きストーリー。

 

酔っ払って駅まで帰ってきた犯人。

「うちまで歩いて帰んのもかったりーしなー タクシー代もねーしよー お! そーいやぁあの辺に駐輪場があったなぁ よーし カギかかってねーのがあるかもしんねーしなー そいつでけえっちまうかー」

「くそー やっぱりみんなカギかけてやがんなー どっかにねーかなー お! あった、あった… ありました、アリマシタ。しっかし、きたねーなー ボロボロのガタガタじゃねーかー しかもレジ袋、サドルにかけてやがんの。びんぼーくせー」

 

って、てめーが言うなああああああああああ(慟)

 

というわけで、まんまとブリリアントなドラえもんブルーの自転車を見つけた奴は、鼻歌まじりで帰宅。

 

翌朝、家の前に置いてあるブリリアントなドラえもんブルーの自転車を目にして、昨夜のことを思い出す。

「あ… いけねー またやっちまった」 o(`ω´*)o  テメーナンドモヤッテンノカ

「まーいーや これでまた駅まで行っちゃおっと。んで、てきとーに捨てちぇえばいーや」

「じゃーなー おんぼろ自転車。あらよっと」

 

がちゃん

 

そこで私がとぼとぼと歩いてきて、ブリリアントなドラえもんブルーの自転車を見つけたわけですね。

そーか そーゆーことだったのか… むかつくなー

 

次の日。

近所のホームセンターでチェーンロックを買ってきました。

もうこれで奴が来ても平気だもんね。

んで、このさびちゃったカギはどーしよー

まぁいいや。

親指が変形するほど力込めなきゃなんないから、このままほっとこっと。

チェーンロックがあれば安心だもんね。

 

平穏な日々が続いたある日。

飲んだくれてヽ(^^;マタナノ… 帰ってきた私。

チェーンロックをくるくるとはずし、レジ袋がかかったサドルに巻きつけます。

んで、自転車を出そうとすると、

 

がちゃん

(‥ )ン?

 

がちゃんがちゃん

(; ̄ー ̄)...ン?

 

う、動かない…

な、なんで…?

 

狼狽した私は携帯電話を取り出して、 117 で時報を聞いて 177 で天気予報を聞きました βακα..._〆(゚▽゚*)

時報と天気予報を聞いてすっかり意気消沈… ち、違う… 意気顕揚となった私の眼に映ったものは…

あの全身のパワーを消費するさびついたカギが抜かれていたのでした。

( ̄□ ̄;ノノ

 

なんじゃこらああああああああああああああ

 

これじゃチェーンロックの意味がないぢゃん。

くそー どこのどいつだ、この野郎… って、あれ?

 【どこのどいつ】 ってどこの誰かはわかんないのに、 【この】 って限定しちゃうのはおかしくないか… って、んなことは、どーでもいい! (`・ω・´)

 

カギはどこだー カギはー (p_q )エーン

(p_q )エーン

(p_q )エーン

(p_q )エーン

(p_q )エーン

(p_q )エーン

 

(p_・ )チラ

(爆)

 

あった…

ありました… ブリリアントなドラえもんブルーの自転車の、カゴの中に入ってました。

( ・ω・)ムニュ?

な、なんで…

頭から極彩色の?を吹き出した私は、折れんばかりに首をかしげつつもブリリアントなドラえもんブルーの自転車に乗って家路につきました。

 

んで、また女房とまとめた謎解きストーリー

「へへへー 今日もよっぱらっちゃったよぉ~ん。あるってかえんのもかったりーし、んじゃぁまたカギなしのチャリンコでも見つけますかね! っと来たもんだ この野郎」

「あれ、この小汚ねーチャリ… あ、この前俺が乗ってったやつじゃん。あんだよー 見つけちまったのかよー まぁいいや。で…? がはははは やっぱりカギかけてねーや。バカじゃねーのか、こいつ。んじゃぁまた俺様が乗って行きますよっと来たもんだ、この野郎」

 

がちゃん

(・_・)......ン?

がちゃんがちゃん

=( ・_・;)⇒ アレ?

 

「あ! チェーンロックつけてやがる! このやろお~… これぢゃ乗れねーじゃねーかよー なんだよー むかつくなー」

「しょーがねー 歩って帰るかぁぁ… んでも、このまま帰んのもむかつくよなー お! そーだそーだ こいつのカギ抜いてやろっと」

うーんうーん

「何てかてぇーカギだ… 完全にさび付いちゃってるもんなー くそー おらおらおらー!」

「ぬ、抜けた…」ハァハァ

「んじゃぁなー あーばよっと」

と、カギを投げ捨てようとしたまさにその時。

 

憎むべき盗人の脳裏に、かわいい一粒種の娘の顔が浮かんだ。

朝はまだ子供が寝ているうちから起き出し、会社に向かう。

そして家に帰り着くころには、幼い我が子はすでにすやすやと眠っている。

動いている我が子に会えるのは、週末の休みのみ。

 

「そういえば、この前の日曜日、 「ねぇー お父さん、今度はいつおうちに来てくれるの?」 とか言われたっけなぁ… おとーさんは毎日帰ってるのに、それで子供に会えないんだもんなぁ…」

 

「お父さん そんな悪いことしないで」

 

「フ… わかった… わかったよ… 俺だって、まだそこまで墜ちちゃぁいねーや。悪かったな、ボロ自転車の持ち主さんよ。カギは返してやるよ。じゃーな」

 

心の中に咲いた赤い小さな花を抱きしめながら立ち去る自転車泥棒

彼の後姿を、淡いガス灯の火が照らしていた。

 

 

  Fin … 

 

 

 

 

 

って、どこにガス灯なんてあんだよー 明治に戻っちまったのかよー 文明開化かよー 駐輪場がよー んで、映画のラストみたいにしてんぢゃねーよ

みたいに思いましたが、まぁきっとこんなもんでしょう。

 

それから…

私のドラえもん自転車のカギは、さびついたままでフレームにくっついてます。

あの、小さな赤い花を咲かせた自転車泥棒の良心の試金石として…

  

 って、勝手に作った話しでなに言ってんだー! ヾ(`◇´)ノ彡☆

 ヲワリ

 

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 ちなみに、 「パパ、今度はいつおうちに来てくれるの?」 は実話です。言われたのはもちろん私です(泣)