今朝のこと。
始発電車に乗ろうと、列を作って待っていた。
と、隣のおじさんの携帯に着信。
「もしもし?」
特に気にもせず、文庫本を読むオレ。
「もしもし。はいはい… え… そうなの…? 困るナァ…」
どーした、おじさん?(笑)
「なんでシノザキのヤロー、休んでんだヨ。穴あいちゃうだろ」
「あいつ、今日来るって言ってたゼ。いい加減なヤツだナァ…」
察するところ、何かの現場の人員アサインだろうか。
今日、来るはずのシノザキが、突然休んでしまったので人繰りがつかん、と。
「うん、うん… わかった。じゃぁオレから 「クマ公」 に電話してみるワ」
「大丈夫だ、オレが絶対行かせるから。また電話する」
( ・ω・) クマ公…?
長屋にでも住んでんのか
(笑)
「クマ公」 にシノザキが休みやがったから、オマエ代わりに出てこい、とかって電話すんだろう。
電話をかけはじめるおじさん。
あ、もしもし!
クマさんかい…?
(爆)
「朝早くから、ごめんネ。あのサー 今日シノザキのヤローが突然休みやがってさー」
「そんで悪いけど、クマさん、これから出てきてくんないかなぁ」
「あ、いやいや、今からでなくても… ひ、昼からでもいーんだけど…」
「あ、でもホントはできるだけ早く来てくれると助かるんだけどネ…」
めっちゃ低姿勢
(笑)
さっきエラそうに 「クマ公」 なんて呼んでた、あの勢いはどうした…!?(笑)
まぁでも、そうだよネ。
今日はお休みのはずのクマさんに朝っぱらから電話して、休日出勤してくれないか、って言ってるワケだから、そらーそんな風に腰を低くしなきゃいけません。
そのおじさんはオレの左となり。
オレが真ん中で、オレの右にはおねえちゃんが立っていたのだが、そのおねえちゃんもクスクス… って言うか何て言うか(笑)
「悪いな、クマさん… あ、そ、そうそう! 前から約束してた、呑みに行こうって話、きょ、今日行こう! ナ、それがいいヨ! ウマい小料理屋があんだヨォー」
あーあ ついに酒でツリ始めちゃったヨ(笑)
「え… なに…? ダメ…? なんで…? た、頼むヨォー クマさぁ~ん」
そーだ! クマさん、もっとネバれ! 小料理どこじゃネェ! 大料理にありつけるゾ!
「え…? あ… あぁぁ… そうなんダァ…」
「わかった… 何とかするヨ… ごめんヨ、朝早くに電話しちゃって」
ぷち…
( ;・ω・) ど、どーした! おじさん! そんな簡単に引き下がっていーのか!
途方に暮れたように、天を仰ぐおじさん。
あそこまで低姿勢かつ酒でも釣れなかったクマさんだが、いったいクマさんに何を言われたと言うのダ!
どーしたクマさん! いったいアンタに何があったんダ!
もう列に並んでるオレたち全員、さすがにガン見はしないものの、なんでクマさんが出て来られないのか、そしてこのおじさんが次にどう出るのか、めっちゃ気になってる(笑)
隣のおねえちゃんなんて、さっきまで携帯いじってたのに、そそくさとしまい込んじゃって、心なしかおじさんの方に耳傾けて来てるし(笑)
気を取り直したように、どこかに電話をかけるおじさん。
もうオレたちの耳、全員…
(爆)
「あ、もしもし! オレ、オレ!」
「ダメだ、クマ公のヤロー…
朝っぱらから酒呑んじゃったんだってサ!」
(笑)
オレとおねえちゃん、ほぼ同時に ぷっ! (爆)
いや、このおじさんにとっては大変な事態なのだから、笑っちゃいけないのだが(第一、全然知らない人だし・爆)、何だかコントのような進行に、オレたちの表情は引き攣れっぱなし(笑)
さー、どーする! おじさん!
シノザキはいきなり休んじゃったし、頼りにしてたクマさんは朝っから酔っぱらってるし!
ほら、早く結論だせヨ。
もうすぐ電車が来ちゃうじゃねぇーか。
ため息ついてる場合じゃネェだろ。
オラオラ、どーすんだヨ。
しばらく、あぁでもない、こうでもないと電話で話していたおじさんだったが、どうやら結論が出たようだ。
「じゃぁもうしょうがねぇナァ…」
「今日は…
なかったコトにしよう
(爆)
い、いーのか、それで…?!
何の現場か知らんケド、なかったことにしちゃっていーワケ…?!
そこへ計ったように始発電車入線。
隣にいたねえちゃんは、オレの正面の席に座り、思わず目が合ってしまい何となく会釈(笑)
おじさんは、車内では電話をかけることもせず、もうどうでもよくなったのか、固く目をつぶった。
そんな週末の朝だった(笑)