ZureZure 日記

瑣末な日常を Zure た視線でやぶにらみ

これは酷い

5 月 6 日に行われた日大フェニックス関西学院大ファイターズの試合で、目を瞠り、覆い、吊り上げるようなヒドいプレーがあった。





動画開始から 14 秒付近で画面左側から右側へ、赤いジャージの日大選手が走っていく。

そして画面右側にいた青のジャージの関西学院大 QB に背後からタックル。

無防備の状態で真後ろからタックルされたこの選手は、もんどり打って倒れた。



これは酷い。

酷すぎる。



倒された青ジャージの選手は関西学院大の QB

QB はボールをリリースした時点で、そのシリーズでの役割は終わっている。

なので、その QB を倒しても何の意味もない。



また役割が終わったからこそ、このように無防備状態になり、本来 QB を守る OL も次の役割に進むワケである。

その状態でこのプレー。



フィールドでの判定は 「アンネセサリーラフネス (Unnecessary Roughness)」 つまり 「不必要なラフプレー」

確かにそうだが、これはもう 「プレー」 とは言えない。

相手にケガを負わせるコトのみを目的とした、傷害事件モノだと思うのである。



こういう激しいスポーツなので、その気はなくても、勢い余ってブツかってしまうケースはよくある。

しかしそれでもパスを投げ終わり、役割が終了した QB とか、パントを蹴り終わった後のパンターに対して 「勢い余ってブツかって」 しまっても、それはラフィンザパサー、もしくはラフィンザキッカーという反則となる。

無防備な状態で激しいヒットをされるコトが、どれほど危険な行為であるかを如実に表すルールである。



にもかかわらず。

正直、腹わたが煮えくり返った。

日大と関西学院大、ともに日本のカレッジフットボールでは名門中の名門であり、去年の大学日本一を決める甲子園ボールでも戦っている。



日大フェニックス」 と言えば、アメフトを知らない人でも、名前ぐらい聞いたコトがあるのでないだろうか。

それだけ知名度があるということは、その世界では実質的なオピニオンリーダーであり、単なる一チームではなく、範を垂れる存在であるべきなはず。

それがこの恥知らずなプレー。



しかも、この選手はこの試合で何度も同様な 「不必要なラフプレー」 を繰り返し、最後は相手を殴って退場になったとか(出典:日刊スポーツ 2018 年 5 月 6 日)

試合後、フットボール関東学生連盟は、この選手の対外試合出場禁止という異例の処分を発表。
(出典:朝日新聞デジタル 2018 年 5 月 10 日)

またこの選手は来月の大学世界選手権の日本代表のひとりだったが、出場を辞退した。



と、ここまで書けば、如何にもこの選手が悪者のように思えるだろうが、ふと思った。



やってしまった事実は消せないが、本当にこの子はこんな行為を頻発するほど、愚かな悪意を持った人間のクズなのだろうか。

そもそも、そんな子が日大のような名門チームでロースターを張り、世界選手権にも選抜されるような、日本のカレッジフットボールの頂点に立てるのだろうか。



試合後の日大・内田監督の発言。

「力がないから、厳しくプレシャーをかけている。待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」
(出典:日刊スポーツ 2018 年 5 月 6 日)



「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」



絶句



もちろん、この発言には前後があるだろうし、こうやって部分部分を切り取り、継ぎ接ぎすれば、マスゴミがよくやるような捏造とも取れる記事ができあがるのは、よくわかっている。

しかしこの処分の後、日大は公式サイトで謝罪文を掲載した。







ありきたりの内容ではあるが、これだけヒドいコトをし、関西学院大からも抗議を寄せられ、連盟からも異例の処分を喰らっては、こうした発表はせざる得ないだろうが、このように公にした、ということは

「やらせている私の責任」 と、責任は自分にあると公言した監督に対して、過酷なぐらいの処分が必要なのではないだろうか。



「力がないから、厳しくプレシャーをかけている」

とは 「日大の選手に力がないから、関西学院大に対して厳しくプレシャーをかけている」 という意味なのか、あるいは 「うちの選手たちに力がないから、うちの選手に対して厳しくプレシャーをかけている」 なのか。



相手チームにプレッシャーをかけるのは当たり前。

試合なんだから。

しかし、この行為は断じてプレッシャーではない。

悪質な犯罪行為であり、スポーツマンシップに則るという大原則の上に成り立っている、すべてのスポーツに対する裏切り行為である。



「うちの選手に対して厳しくプレシャーをかけている」

も、ある意味、当たり前。

それを跳ねのけてこそ、今までの練習の成果が発揮され、すばらしいプレーにつながるのだろうから。



ここから先はオレの想像でしかないが、もしや 「プレッシャー」 が 「脅迫」 になってはいなかったのだろうか。

日本代表に選抜されるほど、優秀なプレーヤーであっても、二十歳そこそこの若さでは 「脅迫」 に耐えかね、自分を見失ってしまったようなコトはなかったのか。



そうであったとしても。

この選手の行為により、相手 QB にケガを負わせてしまったのは事実。

脅迫に耐えかねた、のだとしても、自分のやってしまった事実は消せない。



だから猛省してほしい。

すでに大変つらい気持ちになっていると思いたい。

大好きなフットボールをするために、つらい練習に耐え、日本代表にまでなったのだから、これを乗り越え、選手の範となるようなスポーツマンになってほしいと心から祈ります。



そして、内田監督には前例のないような厳しい処分を望みます。

責任は自分にある、と公言しているわけだし、そうでなくてもやはり最高責任者は監督。

即解雇、永久追放でも決してやりすぎではないと思います。



学生スポーツは、スポーツという勝ち負けではあるが、人間教育の一環だと思う。

勝つにしろ、負けにしろ、それには意味があるはず。

その意味を体感させることが人間教育なのだと思っている。