Zure Zure 日記

瑣末な日常を Zure た視線でやぶにらみ

公民館の珍客さん

公民館で仕事をするようになって、丸々4ヶ月。

11月までの有期雇用なので、要するに契約期間の半分以上が経過したことになる。

 

今でこそ、ほとんどのことはできるようになったが、始まったばかりのころは大変でしたヨ(笑)

一般の会社とは何もかもが違い、用語や企業風土(役所風土?・笑)も違う。

何よりも紙の書類が多く、今どき、3枚一組の複写用紙でガチャン、ガチャンとナンバリングしてんだから、気分はまるっきり昭和である(笑)

 

今にも奥から白のワイシャツ着て、黒のアームカバーしたメガネのおっさんが出てきそうなんだヨ(^^)b

 

今の役割は受付であり、施設利用関係の各種申請や支払い、払い戻し、配送物の受け取り、その他モロモロあり、忙しい時は文字通り、息をつく暇もない。

そんな毎日の中で、いろいろな人が来るワケだが、もう『珍客さん』としか言いようのない人たちもいて、そんなんをちょっと書いてみます(^^)b

 

No.3 ゴミの処理

来館者『すいませぇ~ん』

ワタシ『はいはい』

来館者『公民館でゴミの処理を引き受けてくれる、って聞いたんですが』

ワタシ『は…?!』

 

いやいやいや…

 

確かに公民館では、粗大ごみの処理券も受託販売しているので、それと混同したのかも知れないが、それにしても…

『あのぉ… 公民館では、そういうことはしていないのですが…』

『え、そうなんですくわ?!』

ヾ(`д´)ノ彡☆ ソーダヨ!

 

『もう持ってきちゃったんですけど』

ヾ(`д´)ノ彡☆ 持ッテキチャッタンカイ!

 

『申し訳ないですが、こちらではそういうことはやっていませんので、リサイクルセンターですとか、そういうところに行かれたほうが…』

『えーっ』

ヾ(`д´)ノ彡☆ 『エーッ』ジャネェヨ!

 

『公民館で引き受けてくれる、って聞いたんで、軽トラに積めるだけ持ってきたんで、そう言われても困るんですけど』

ヾ(`д´)ノ彡☆ ダカラ、ヤッテネェーッ! ッテ言ッテンダロ!

 

軽トラに積めるだけって、いったいどれぐらい持ってきたのか知らないが、もちろんお引き取りいただいた。

アホ、と毒づきつつ(笑)

 

No.2 告別式

『すいません』

『はい』

『◯■△さんの告別式にきたんだけど』

『は…?!』

 

『あのぉ~ ここは公民館ですので、告別式はやらないのですが…』

『でも、ここY駅のすぐそばだよね?』

『はい…』

『◯■△さんの告別式はY駅のすぐそばだ、って聞いてきたんだけど』

 

いや、あの…

 

ってか、お通夜は『急の訃報を聞いて、取りもなおさず駆けつけた』という体なので、普段着でも全然OKなのであるが、告別式はきちんと日時や場所を決めてやるものなので、参列者もそれなりの服装とか用意をしなければならない。

なのに、このおっさん、めっちゃ普段着(笑)

 

ってか、『Y駅のすぐそば』って、たったそれだけの情報で来たんかい。

しかも『Y駅のすぐそば』って、公民館だけじゃないよネ(笑)

 

そのやり取りを聞いていた先輩職員が『駅の反対側に葬儀場があるから、そちらじゃないですか』と助け舟を出してくれた。

『そうなの…? オレはここだと思うんだけどナァ おかしいナァ』

ヾ(`д´)ノ彡☆ オカシクネェーヨ!

 

まぁ『公民館で告別式』というのも、もしかしたら あり なのかも知れないが、公民館は社会教育法に基づいて設立された『社会教育の場』なので(つい、最近知りました・笑)やっぱり なし なんだろうナ。

 

 

No.1 徘徊おばあちゃん

仕事を始めて間もないころ、公民館の中を所在なさげに歩きまわっているおばあちゃんをよく見かけた。

特に用事がありそうにも見えず、まぁ家族から邪魔もの扱いされて、居場所のないおばあちゃんなのかも知れない、と思ったりもしたのだが、上司から『あのおばあちゃん、近所に住んでるんだけど、認知症でネ。別に悪さをすることもないので、好きにさせてるんだけど、見かけたら、ちょっと気をつけてネ』と教えられた。

 

そうなのか…

まぁ認知症なんて珍しくもないし、至っておとなしそうなおばあちゃんみたいなので、まぁいいか…

 

ワタシが仕事をしている公民館には、講堂兼体育館という、かなり立派な施設がある。

普段は体育館だが、講堂として使用する時は、壁に収納された観覧席が全面にせり出してくるもので、初めて見た時は『おおっ~』と、ちょっと感動モノだった。

利用者がいない時は、もちろん照明はすべて消し、たまに空気の入れ替えなどのため、ドアを少し開けておくことがある。

 

ある日、トイレに行った帰りに、件のおばあちゃんを見かけた。

が、すぐに姿が見えなくなってしまった。

『あれ、どこ行っちゃったんだろ…』

2階に行くことはないようなので(階段はキラいみたい・笑)、1階を探したのだが、どこにもいない。

 

何かイヤな予感がし、軽くあせりつつ、その日も利用者がいなかったため、照明が消されている真っ暗な講堂をちょっとのぞいてみたのだが、やっぱりいない。

自分の家に帰ったのか、とも思ったのだが、やっぱり気になってスマホのライトで講堂の中を照らしてみたら…

 

真っ暗闇の中で、そのおばあちゃんがワタシの眼の前に立っていた。

 

もうネ…

おじさん、腰が抜けるかと思いましたヨ。

 

『どどど、どーしたんですか、こんなところで!』

『暗くて出口がわからなくなって』

ヾ(;д;)ノ彡☆ 真ッ暗ナトコロニ入ッチャダメ!

 

このおばあちゃん、どうやら講堂が好きなようで、何かの講演会とかやっている最中でもフラフラと入り込んでしまい、『あの、何か変なおばあちゃんが入ってくるんですけど…』と、利用者から言われたことも何度かあった。

上司に報告すると、そういうことが度々あるので、何度かきつく注意したらしいのだが、またすぐに入ってしまうらしい。

 

この前も、某団体が講演会の準備をしている最中に入ろうとしていたので『今日は催し物があるから入れませんヨ』と注意したら『え、困るんですけど。あたし、入りたいんですが』と、さも普通に言われ…

ヾ(;д;)ノ彡☆ オバアチャンノ家ジャナインデスヨ

 

つい先日、おばちゃんたちのカラオケの発表会があった。

おそろいのドレス着て、まぁ小学生の学芸会のようであったが(笑)、その時もこのおばあちゃん、中に入り込んでしまった。

 

が、『みなさん、お上手なので感動しました。ほんとうによかったです』と半分、涙目になっており、おばちゃんたちも認知症のおばあちゃんとは思わなかったようで、これほどまでに自分たちの歌がほめられると、やっぱりうれしいらしく『今度はいっしょに歌いましょうヨ♫』とかって、めっちゃ和やか(笑)

 

まぁお互いがすごく楽しそうだったので、ワタシも何も言うことはないのです。

 

さてさて、明日はどんな珍客さんが来るんだろう(笑怖)