西暦 1000 年から 1200 年ごろ。
中国の北西部に 「西夏」 という国がありました。
チベット系タングート族という民族が建てた王朝で、仏教を信仰することが篤く、またシルクロードの重要拠点の地に国があったため、経済的にもなかなかのものだったようです。
西夏の初代皇帝・李元昊(りげんこう)は非常に民族的自尊心が強かったようで、漢字で書かれた仏教典を自らの言語であるタングート語で書き表すため、西夏独自の文字を創作するよう時の学識者たちに命令、一見漢字に似ていますが漢字とは全く異なる特異な文字ができあがりました。
西夏では当然にして公文書にも用いられましたが、チンギス・ハーンの来襲により西夏が滅亡すると同時に西夏文字を伝える人たちも四散、歴史の大海の中に埋もれ西夏文字は 「未解読文字」 となってしまいました。
西夏文字については、 こちらのサイト に非常に詳しく解説がされており、その書体もたくさんアップされていますので、ご興味を持たれた方にはお薦めですが、実はこの西夏文字。
京都大学の西田龍雄先生という方が、ほぼ解読に成功されています。
「アジアの未解読文字」 という、西田先生が書かれた本を高校生の時に読みまして、それ以来西田先生に憧れ、高校の三者面談では
京都大学を受けたい
などと身の程知らずも甚だしい発言をしてしまい、担任はじめ親にも 「アホか」 と軽く一蹴されたというのは内緒なんですが(笑)
で、最近はすごい時代になりまして、この西夏文字の PC フォントがあるんですネ(驚)
「今昔文字鏡」 という、プリントアウト用のアプリケーションなんですが、さらにすごいコトにこのフォントは無償配布されています(愕)
「ようこそ、「今昔文字鏡」の世界へ」
TTF ですから PC に取り込め、 Word とかのアプリで簡単に西夏文字が表現されるようになりました。
いやはや…
ホントにすげー時代になったもんだし、すんごい人たちがおられるものです。
で、ワタシもありがたくいただいて参りまして、自分の名前を西夏文字で書いたりしてみましたが(笑)、一見、非常に複雑な字体なので、ワタシ的にはデザイン的に使えないか、と。
で、自分の名前を西夏文字で書いて、それをバナーにしてみました(爆)
恐らく極々一握りの人たちしか読めないであろう、このバナー(笑)
発音自体はワタシもわかりません(笑)
結局、何を書いてあるのかわからんので、バナーの意味も全然ない、という(爆)
話しは変わって…
NHK の大河ドラマなんか見てますと、よく戦国武将たちが書簡を書いた後で 「花押」 という署名をしてますよネ。
意味的にはまさに 「署名」 であり、署名であるがために、マネされないようにこれまた独特な形態をしちょりまして、織田信長や豊臣秀吉といった武将たちの花押は、これまた コチラのサイト に出ちょります。
何をやるんでもカタチから入らなきゃ気がすまないワタシ(笑)としては、ぜひ 「オレも花押を書きたい。そんでもって会社の書類とか伝票とか花押でサインしたい」 と、力強く思ったワケで ヽ(^^; アホ
が、ワタシには書道の心得も花押の知識もなぁ~んにもなく、自分で書こうにも書きようがありません(泣)
で、しげしげと花押のサンプルをみていたところ、
「コレって、西夏文字に似てるよな…」
と。
(笑)
さらに、
「西夏文字ならフォントがあるワケで、どっちにしてもソレらしくなりゃぁオッケーだから、西夏文字を Illustrator でいじくって…」
と、西夏文字と花押という、何のつながりも関係もない異文化がココに見事に昇華した、と(爆)
もうこうなったら止まりません。
さっそくワタシの名前の一部分である 「小」 を、西夏文字で書き、それを Illustrator に読み込んでアウトライン化していじくったところ…
こんなんができました(核爆)
スバラシイ!
これはスバラシイ!
どっから見ても 「花押」 ダ! ヽ(^^; ソウカ?
西夏文字と花押が!
今、まさに!
オレの中でひとつになったああぁぁ~!!
ハァ…