Zure Zure 日記

瑣末な日常を Zure た視線でやぶにらみ

吹き替え

1993 年から 2002 年までの 9 年間、アメリカの FOX 系列で放映されたドラマがありました。

The X-Files です。

超常現象を追う FBI 捜査官のフォックス・モルダーとパートナーのダナ・スカリーを主人公にしたドラマですが、なぜだかわかりませんが、ウチでは夫婦でハマってしまいました(笑)



物語の筋は大別するとふたつあります。

ひとつは一話完結型にて UFO やオカルト現象、あるいは特異生物などがからむモノ。

もうひとつはシリーズ全編を通しての主軸である、地球外生命体の地球侵略計画です。



まぁ話自体は荒唐無稽の域を超えず、ナゾが謎のままで終わるケースもかなりあり、このあたりが多くの人たちから 「つまんねぇヨ、コレ」 と言われる所以かと。

ただ単に 「お話し」 として見た場合、こういった筋はあまり気にならず、映画並みに迫力のあるセットやロケ、またふたりの FBI 捜査官にからむ人間模様などはかなり練り込まれており、また次も見たくなってしまいます(笑)



まだレンタルがビデオ中心であったころ。

ウチの近所のレンタルビデオ屋では品数が少なかったモノで、毎週末には女房とターミナル駅に近いレンタルビデオ屋まで通ってました(笑)



放映が 2002 年で終わってるんで、シリーズ自体はとっくに完結してるんですが、子供が産まれたりで 「レンタルビデオどこじゃネェ!」 状態が続き、しばらく X-Files からは遠ざかってました。



ある日、新聞広告に 「The X-Files  完全収録 DVD  コレクター版」 とかいうモノが載ってまして、たまらず購入(笑)

隔週で DVD が 1 枚づつ(原則 1 枚の DVD に 4 話収録)届くようになり、シーズン 1 からまた見始めてます。



当然ですが最初のコロは登場人物もみな若く、誰の上にもふりかかってくる年輪を感じたワケで(笑)



アメリカのドラマですから、当然英語です。

DVD なんで日本語での吹き替えも選択できるんですが、ウチじゃぁずっと 「英語セリフ・日本語吹き替え」 で見てました。

ビデオ時代からそうだったんで、登場人物の肉声がこびりついており、どうも日本語吹き替えだと人物とイメージが合わなくて違和感ばっかりが出てしまったからなんですネ。



で、ある日。

日本語吹き替えで見てみまして。

イメージとのズレはちょっと置いとくとして、やっぱり気になったのは訳の精度です。

ワタシャ旅行屋の割には英語はさっぱりでして(笑)、果たしてこの訳が適当なのかどうかはわかりませんが、同じセリフを訳すんでも吹き替えと字幕では相当違いますよネ。



吹き替えの場合は主人公がしゃべってる時間以内に訳を完了させなきゃいけないし、字幕の場合はしゃべっている時間と観客の読む+理解の速度を勘案しなけりゃならん。

そういう制限、というか宿命はどちらもあるんですが、その中でひとりひとりのセリフを的確に訳し、しかもその集大成としてドラマ全体を理解させなきゃならん。



これはかなりの職人技だと思うワケです。

日本でも映画字幕の世界で有名な人っていますよネ。

ちなみに香港あたりの映画では、英語、北京語、広東語と 3 種類の字幕が、セリフ 100 %で出てきます(笑)

人間が読み込める速度を完全に無視してまして、セリフが変わっちゃうと、またそのセリフ 100 %の 3 ヶ国語字幕が出てくるんで、クチ喧嘩なんかのシーンでは、画面全体が字幕(笑)





で、まぁ X-Files なんかで生の英語と日本語字幕を見てると

「あ… こーゆー時はこう言うのかぁ…」

という場面もしばしば。



比較的有名な例では、

「Thank you」 とかってお礼を言われたとき 「Anytime」 と返す。

辞書だと 「どういたしまして」 となってますが、字幕になると

「いいってことヨ」

「あぁ」

ぐらいな感じっすかネ。



しかし、このように 「生半可な」 知識、っつうか、部分部分の言い方だけを覚えてると、いい笑いモノになります(笑)



添乗員時代は中国の次にはアメリカによく行かされてまして、こうした場面にずいぶん出っくわしました。





「また来る」
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シュワルツネッガー主演 「ターミネーター」 がヒットしてたころ。

添乗でアメリカに行きまして、何かの手続きで列に並んでたんですネ。

んで自分の番が来て手続きを始めたところ、それに必要な何かを忘れてきてしまった。

振り向くとオレの後ろには誰もいない。



「あ~ すんません、ちょっと忘れモンしちゃったんで… またすぐ戻ってきますんで」



と言おうとして、出てきてしまったこのことば。



「I'll be back」



(笑)



しかもカウンター越しに上半身乗り出しちゃって(爆)


カウンターのおばちゃんもゲラゲラ笑いやがって(笑)、 「わかった、わかった(笑) 待ってるから早く取ってきな。ターミネーター君」 とかって言われ(爆)





「飛ばしてくれ」
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やっぱり添乗中。

タクシー乗ってて、時間がないんであせってた。

「運ちゃん、時間がないんすヨ! 飛ばしてくださいヨ!」

って言おうとして



「Drive Faster!」



運ちゃん、バカ受け(笑)

「よぉ~っし! すっ飛ばしてやるからヨォ しっかりつかまってナ!」

みたいな(早)



でもコレって、そんなにおもしろい言い方なんだろうか…

で、英語の神様みたいな友だちに聴いてみました。



彼曰く。

非常にコナれた言い方であり、文法的にどーのこーのという以前に、 「す、すいませぇ~ん… ◆▽□まで行ってくださあ~い…」 みたいなたどたどしい言い方してたヤツが突然、

「おう! 運ちゃん! いっちょう飛ばしてくんナ!」

みたいに言いだし、 「このジャップ野郎、たまたま知ってたダケなんだろうナ」 とかって運ちゃんに思われ、んで、その通りだったんで、大笑いしたのであろう…

と冷静に分析され、ちょっとムカついた(笑)





「いいとも」
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フランスだったかな…

空港の入国審査場がすげー長蛇の列でして。

んで、並んでる間にパスポートとか帰りの航空券、出入国カードなど必要書類をちゃんと持ってるか、おばちゃんが一人ひとり確認してたんですネ。

んでオレのトコに来て

「航空券見せてくれる?」

っていうから

「しゅあぁぁ~ (sure) (笑)」

って言ったら

「はいはい。さっさと見せてちょうだい」

みたいに軽くあしらわれ(笑)

「てめぇ、このフランスばばあ 押し倒したろか…」

とかって思った(笑)





「神のおめぐみを」
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これまた空港で。

どこかは忘れた。

チェックインしようと思って、カウンターにいまつた。

自分の番が来て、チケットやらパスポートやらを係りのオネエチャンに渡したら、その黒人のネエチャン。

「ハ… ハ… ハックション!」

それがあまりに見事かつドラマチックなくしゃみだったんで、



「God bless you !」



って言ったら、眼ぇ剥いて



「Thank you !」



って、何か怒ちゃったみたいで(笑)



何かオレ、悪いコト言ったんでしょうか…

(?_?)





って、まぁこんな話しは山ほどあるんですが(笑)、ある添乗の時。

その添乗は一週間で中国、香港、マカオ、台湾、マレーシアをまわるという、つまり



毎日違う国で寝る



状態(笑)



誰だヨ、こんな日程作ったのは…

あ、オレです(笑)



コトバも英語、北京語、広東語とめまぐるしく変わり、どっかの空港でビザか何かの件で係官と口論になった時、数人の係官と言い合いしたのですが、これがまた見事に英語、北京語、広東語(笑)



もっとも広東語なんてごくごく簡単な日常会話程度しかできないし、英語も今まで書いてきたようなレベルなんで(笑)、もっぱら北京語で言い合いしてたんですが、非常にツカレマシタ(労)



サイフもいろんな国の通貨でいっぱいになってしまい、 「なんでこんなにカネ持ってんだろう…」 と思ったら、ただごっちゃになってたダケで、その国で使える通貨はごくわずかだったりして(笑)





いつの間にか x-Files から、こんな話になってしまいました(笑)