Ultra-Mobile PC(UMPC)、つまり「すげぇ小っちぇパソコン」(笑)
今日、その詳細なスペックが発表された。
発売前のウワサ通り、 OS は Vista Home Premium
Vista がこんな小っちゃくなっちゃったのか! と、画像を見た時は思わずうなり、ムクムクと物欲が鎌首もたげたワケだが、仕様を読んで思いっきり萎えた(笑)
WILLCOM というと、日本のスマートフォンではパイオニア的存在であり、現に日本のスマートフォン人口の約 70 %近くが同社の W-ZERO3 ユーザであるという(出典:日経パソコン online)。
そのため、 WILLCOM イコールスマートフォンというイメージが非常に強く、「 WILLCOM の次期モデルは Vista 搭載」というウワサが立ち始めた時、結構期待していたのは事実。
そして結果的にはその通りになったワケだが、これは果たして「スマートフォン」と言えるのか…?
言えません
(笑)
ただし、 D4 のパソコン機能がスタンバイ、または休止状態になっている場合、メールの自動受信は可能だが音声通話はできない。 音声通話用の通信制御ソフトが Windows 上で動作する仕様で、 Windows が起動している状態でなければ音声通話できないのだ。 Windows がスタンバイまたは休止状態のときに音声着信があると、次に Windows を起動した際に着信履歴が表示される仕様を検討している。 |
なんだって(笑・出典:日経パソコン online)
もっとも、 WILLCOM 側も、これはスマートフォンではなく「音声電話、データカード、スマートフォンに次ぐ第 4 のデバイス」との位置づけをしてるみたいで、結局は
WILLCOM の回線(PHS)を使った、極小 Vista マシン
というコトなのだろう。
つまり、外からのブラウジングとかメールやり取りとか、そんなに最適だというコトなのだろうが、では PC としてのスペックはどうなのだろう…
CPU はインテルが発表したばかりの UMPC 専用 CPU である「Atom」
動作周波数は 1.33GHz なので、まぁ Vista を動かすにはギリギリといったところか。
もっとも Atom のパフォーマンスがよくわからんので、モバイル用途に最適化され、ベンチマークではごっついコト速いでっせ! になるのかも知れないが、その辺は未知数。
いただけないのはメモリである。
SHARP の D4 公式サイト の仕様によると「1GB 固定」
つまり増設ができない。
去年発売された VistaPC は、軒並み 1GB のメモリであり、そのため「Vista は遅い」という固定観念を植え付けてしまったワケだが、 Vista を動かすのに 1GB じゃ無理っす。
どう考えても 2GB は必要かと。
こういう極小 PC を使う場面というのは、やはり屋外がメインになると思うのだが、駅のプラットフォームや喫茶店とか、あるいは歩きながらとか、そんなシチュエーションで、 1GB で鈍重な動作の VistaPC なんて実用になるんだろうか…?
いや、体感的に耐えうるのか…?
結局、電話としても片手落ち、 PC としても中途半端な仕様と思わざるを得ず、とてもとても「第 4 のデバイス」とは思えないのである。
また PHS 自体が、昔ほどの優位点を見いだせなくなっている現状もあろうかと思う。
確かに人口カバー率やお手軽さでは群を抜く存在だが、いかんせん接続速度が遅すぎる。
無線 LAN のカバーエリアがどんどん広がり、また EMOBILE なんて数 MB で通信するキャリアも登場してくる中では、 PHS のアドバンテージって、どーなんすか…? と思うワケで。
もっとも無線 LAN も決して「どこでも」じゃないし、 EMOBILE も初年度販売台数という目標は達成したものの、今後大きく飛躍するためには使用可能範囲をどんどん広げるコトがすべてだと思えるので、その意味では PHS の存在意義というのはあるのかも知れない。
しかしだ…
PHS の低速通信プラス 1GB でのろのろ動く Vista マシン。
いりません
(笑)