ちょっと前になるが、平日に休みが取れたので、東京国立博物館で開催している 「特別展三国志」 を見に行ってきた。
三国志は、日本でも非常に人気が高く、小説や漫画、人形劇など、さまざまな形で発表されている。
オレも、吉川英治の三国志や、陳舜臣の秘本三国志、柴田錬三郎の柴錬三国志をはじめ、まぁ手当たり次第に読みました(笑)
そんなんで、前から楽しみにしていたこの特別展。
期待を裏切らない、内容の濃い展示で、満喫しました(福)
場所は東京国立博物館の平成館。
特別展は、この建物で開催されることが多いのだが、まぁ何度来てもワクワクします。
今にも動き出しそうな造形の車馬列。
これは確か、穀物倉のような倉庫だったと思うのだが、渡り廊下でつながっている。
曹操が築いたと言われる 「銅雀台」 も、それぞれの高楼が渡り廊下でつながっていたらしいが、こんな感じだったのだろうか。
ゲームをモチーフにしたという、張飛の一丈八尺の蛇矛。
張飛のような虎髭の巨漢が、こんなん振り回したら、そらー誰も近寄らんわナ(笑)
発掘された曹操の陵墓 「高陵」 をイメージした展示。
思いの外、質素な陵墓だったらしい。
副葬品などもほとんどなく、徹底したリアリストであった曹操の面目躍如、といったところか。
言うまでもなく 「三国志」 なんだから、曹操の魏、劉備の蜀、そして孫権の呉の三国のことだが、やっぱり孫権の呉って影が薄いのかナ(笑)
あんまり、呉に関する展示が多くなかったような気もするが、でも、横山光輝の漫画 「三国志」 の原画が、ところどころに展示され、三国志をよく知らない人でも、十分に楽しめる展示だったと思う。
そして、ちょっとびっくりだったのが、展示品のほとんどが撮影 OK だということ。
東洋館に常設展示されている、数々の仏像もほとんど撮影 OK だが、これは、大学でキュレーターなどの授業にも出ている下の娘によると、トーハクの特徴というか、ポリシーだそうで、博物館の主眼のひとつは 「教育」 であるので、下手に撮影禁止などにするより、こうやって撮影 OK にして、あとから見返したり 「今日、こんな展示に行ってきたヨ」 などと家族に写真を見せたり、と、こんな風に底辺の広がりを意識しているのだとか。
ますます高性能になるスマホのカメラも、一役買っているに違いないが、こういう考え方の博物館って、とってもいいです。
ますますトーハクが好きになりそう(笑)